約2年ぶりに解禁か!? エンゼルス大谷翔平投手(25)がキャンプ2日目の13日(日本時間14日)、新打法でフリー打撃を行った。昨年までのすり足ではなく、右足を少し上げ、これまで以上に左肘を上げた「フライング・エルボー」でボールを引きつけた。「実戦でやるか分からないですけど、いろんな打ち方をする中で勉強になることもたくさんあると思う」。2月下旬から始まるオープン戦へ向け、“パワー打法”を試した。

昨年9月に行った左膝の手術後、初のフリー打撃で25スイング中、5本の柵越え。バックスクリーンへの推定135メートル弾を含め、中堅、右、左と打ち分けた。右足を上げれば軸足の左足に体重が乗り、下半身主導でスイングができやすく、また、上げた左肘を絞ることでインパクト時の力も伝わりやすい。体重移動の際に膝に負担はかかるが、大谷は「体は問題なく、打感もそんなに悪くなかった。初めてにしては良かったと思う」と満足そうだった。

メジャー1年目の開幕直前、18年3月26日から昨年までは、一貫してすり足打法。数センチ単位で地面から離れるなど微調整をしてきたが、昨年から打球に角度がつかなくなり、ゴロが増加した。本塁打数も1年目より4本少ない18本にとどまり、改善の余地はあった。

新打法はやや上げ幅が小さいが、実戦で右足を上げれば、18年3月22日に8打席立ったマイナーの練習試合以来、1年11カ月ぶりとなる。打者大谷は今季で3年目。「バッティングは去年もやっていたので、継続して改善しながらいけたらいい」。過去2年を踏まえた上で、進化を図る。(テンピ=斎藤庸裕)

○…大谷はフリー打撃後、右翼と中堅の守備位置につき、球拾いを行った。自主トレ中の野手陣の打球を約30分間、合計で19度、捕球した。その後はバッテリー組が練習するサブグラウンドへ移動し、キャンプ初日から2日連続のキャッチボールで調整。最長30メートルの距離で60球、フォームを確認しながら投げ込んだ。