レッズ秋山翔吾外野手(32)が29日(日本時間30日)、カブス戦に1番左翼で出場し5打数2安打。初の長打とマルチ安打をマークし、三重殺も記録した。カ軍ダルビッシュ有投手(33)とのメジャー初対決を前に、話題満載の1日となった。

打席を重ねるたびに、試合勘と対応力が戻ってきた。カ軍先発は開幕戦で完封した右腕ヘンドリックス。第1打席こそ内角をツーシームで攻められ、最後は外角のチェンジアップで空振り三振に倒れた。だが、3回は内角のツーシームを右前打。5回には外角高めのチェンジアップを中越えのエンタイトル二塁打とした。初対決でも、相手の特徴を逆手に取れる学習能力の高さが際立った。

今季メジャー初の珍記録も経験した。7回無死満塁。三塁左への鋭いライナーを三塁ブライアントが横っ跳びで好捕。三塁塁審が直接捕球と判定し、ブライアントが三塁を踏んで一塁へ転送。いずれも走者が飛び出しており、三重殺が成立した。映像ではワンバウンドしていたが、チャレンジは認められず試合は続行。秋山は、しばしぼうぜんとするばかりだった。

レ軍は大量12得点で快勝。連敗を4で止めた勢いで、30日(同31日)にはダルビッシュと対決する。プロ1年目の11年、開幕初スタメンの相手だ。「(当時は)ダルさんの視界に入らないくらいの実力差。こういう舞台に来た以上、戦ってどれくらいの差なのか、立ってみてどういう体感をするかというのもひとつの楽しみではあります」。同地区の宿敵のエースを攻略してこそ「1番秋山」の存在感が、より高まる。