エンゼルス大谷翔平投手(26)が2年ぶりに「聖地」回帰の打席に立つ。

メジャー30球場で最も古く、開場110年目を迎えたフェンウェイパークでは、2019年8月8~11日以来のプレーとなる。前回シリーズは4試合で本塁打はなかったが、計17打数6安打4打点をマークした。

同球場の草創期を華やいだ大選手には、ご存じ「二刀流」の元祖ベーブ・ルースがいる。1914年7月11日、開場3年目のフェンウェイでメジャーデビューした。インディアンス戦に「9番投手」で先発し、7回8安打3失点(自責2)で初登板初勝利。打席では2打数無安打1三振だった。

ルースは4年目まで投手専任で、18年から投手兼外野手に。20年のヤンキース移籍後はほぼ外野手に専任しており、「二刀流」として活躍したのは実質、レ軍時代の2シーズンだけだ。

23年開場の初代ヤンキースタジアムは「ルースが建てた家」として有名だが(2009年から2代目の現球場に)、フェンウェイパークをたとえるなら「ルースが育てた家」。フィールドは特殊な形状で、右翼ポールまで92メートルしかない一方で、右中間最深部は128メートルと深く、左翼には高さ11・3メートルの名物壁「グリーンモンスター」がそびえる。

過去、同球場で本塁打を記録した日本人メジャーはヤンキース松井秀喜、ホワイトソックス井口資仁、レイズ岩村明憲、レイズ筒香嘉智の4人。大谷が二刀流発祥の聖地で、日本人5人目のアーチストに名を刻めるか。