エンゼルス大谷翔平投手(26)が、6回6安打1失点、今季最多の105球の力投を見せた。「2番投手」で出場し、直球の最速は99・2マイル(約160キロ)をマーク。ソロ本塁打による1失点に抑え、9三振を奪ったが、1-1の同点でマウンドを譲り、今季4勝目はならなかった。この試合はここで交代。打席は3打数無安打の2三振だった。

粘り強い投球をみせた。5回にソロ本塁打を浴びて先制され、その裏に味方打線が同点に追いついた。大谷は5回で既に94球を投じていたが、6回のマウンドへ。右飛と捕ゴロで簡単に2死を奪い、8番デュボンに対し、フルカウントからの6球目。96・8マイル(約156キロ)の直球で空振り三振を奪うと、こん身のガッツポーズでほえた。

立ち上がりから球数がかさんだ。1回は1番ヤストムレスキーを直球2球で打ち取ったが、続くディカーソンに甘く入ったスプリットを捉えられ、右前打を浴びた。その後、四球を与えて1死一、二塁としたが、後続を空振り三振、右直に抑え、無失点。初回で24球を要した。

2回は1死からダガーに中前打を浴びたが、2者連続三振で無失点。この回、3アウトを全て三振で奪った。3回、4回も1死からの安打で走者を背負いながら後続を抑え、ピンチをしのいだ。4回までに68球を投じた。

主力のアップトンの負傷で代打のベンチ要員が足りない状況で、DHを解除して投打で出場したため、できるだけ長いイニングを投げる必要があった中、6回まで1失点で粘った。

5回まで毎回安打で走者を背負い、被安打6は今季最多。カットボールやスライダーを多投して失点を防いできたが、5回1死からカットボールを捉えられ、先制ソロを浴びて以降は直球とスプリットで攻め、追加点を許さなかった。

今季4勝目、日米通算50勝目はお預けとなったが、ナ・リーグ西地区首位のジャイアンツ相手に今季最多105球の力投で、観客から大きな拍手を受けた。

◆11試合すべて5奪三振以上 大谷はこの日の9Kで今季通算82奪三振。シーズン最初の先発からすべて5K以上は、エンゼルスでは1978年ノーラン・ライアン以来、43年ぶり。