エンゼルス大谷翔平投手(27)がホームランダービーに初出場。第1ラウンドでナショナルズのソトに再延長戦の末に敗れ初出場初優勝はならなかった。メッツのアロンソが前回19年に続く2連覇を果たした。

記者会見で笑顔の大谷(AP)
記者会見で笑顔の大谷(AP)
ホームランダービー出場選手(ロイター)
ホームランダービー出場選手(ロイター)

第1ラウンド(3分):大谷翔平28-31ソト

先攻はソト。9本打ったところで休憩。その後9本打って18本。ボーナスタイム1分で4本加え22本

大谷は後攻。直前にスマホでプホルスとおしゃべり。出だしで9本連続ミスショットするなどつまずいた。それでも3分間で16本。休憩中にトラウトからも電話。花巻東の先輩・菊池雄星から給水を受ける。ボーナスタイム1分で6本を放ち22-22同点。延長戦へ。1分間で6本ずつ打ち合い28-28。さらにサドンデスの延長戦へ。3スイング勝負。ミスなく3本塁打したソトに対し大谷は最初のスイングでミスショット。第1ラウンド敗退が決まった


大谷のコメント 「疲れましたね。最後の30秒が特に疲れました。最後まで引き続き楽しみたい。(トラウトからの電話は)『見てるからね』って。いい経験になっています。明日は明日で、また試合。頑張りたいなと思います。これから休んで、備えたい。(敗退も)雰囲気だけでも楽しんでもらえたらな、と思います」


ホームランダービーのSTATCASTデータで、大谷が第1ラウンドで放った時速117マイル(約188キロ)の打球が、球速では全体で最速タイだった。連覇を果たしたメッツのアロンソも決勝ラウンドで177マイルの打球速度をマーク。飛距離はナショナルズのソトが520フィート(約159メートル)で最長。これは、2017年にヤンキースのジャッジが放った513フィート(約156メートル)の過去の最長記録を抜き、この日にロッキーズのストーリーが第1ラウンドでマークした518フィート(約158メートル)も抜いて、史上最長となった

本塁打競争に臨むエンゼルス・大谷を応援するファン=12日、デンバー(共同)
本塁打競争に臨むエンゼルス・大谷を応援するファン=12日、デンバー(共同)
練習中、ドリンクを飲む大谷(AP)
練習中、ドリンクを飲む大谷(AP)
本塁打競争前のセレモニーでナショナルズのソト(右)と握手するエンゼルス・大谷=12日、デンバー(ゲッティ=共同)
本塁打競争前のセレモニーでナショナルズのソト(右)と握手するエンゼルス・大谷=12日、デンバー(ゲッティ=共同)
ホームランダービーに出場した大谷(ロイター)
ホームランダービーに出場した大谷(ロイター)
ホームランダービーに出場した大谷(AP)
ホームランダービーに出場した大谷(AP)
本塁打競争1回戦の合間に、マリナーズ・菊池(右)から受け取った飲み物を口にするエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
本塁打競争1回戦の合間に、マリナーズ・菊池(右)から受け取った飲み物を口にするエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
途中、疲労から膝に手をつく大谷(AP)
途中、疲労から膝に手をつく大谷(AP)
ホームランダービーに出場した大谷(AP)
ホームランダービーに出場した大谷(AP)
ホームランダービーに出場し大谷を破ったソト(AP)
ホームランダービーに出場し大谷を破ったソト(AP)
本塁打競争の1回戦でソト(左奥)に敗れたエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
本塁打競争の1回戦でソト(左奥)に敗れたエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
本塁打競争の1回戦で敗れ、対戦相手のソトと抱き合うエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
本塁打競争の1回戦で敗れ、対戦相手のソトと抱き合うエンゼルス・大谷=12日、デンバー(共同)
大谷VSソト 第1ラウンド詳細データ
大谷VSソト 第1ラウンド詳細データ

第1ラウンド(3分):ギャロ19-20ストーリー

先攻のストーリーはまず16本。ボーナスタイム1分で4本加え20本

後攻めのギャロはまず11本。ボーナスタイム1分で8本を放ったが1本差及ばずストーリーが第2ラウンド進出

外野スタンドのファン(ロイター)
外野スタンドのファン(ロイター)

第1ラウンド(3分):オルソン23-24マンシーニ

トップバッターはマンシーニ。まず19本。ボーナスタイム1分で5本加え24本で終了

後攻めのオルソンはまずは17本。ボーナスタイム1分で6本追加も23本。1本及ばずマンシーニが第2ラウンド進出

ホームランダービーに出場したマンシーニ(AP)
ホームランダービーに出場したマンシーニ(AP)
ホームランダービーに出場したオルソン(AP)
ホームランダービーに出場したオルソン(AP)

第1ラウンド(3分):ペレス28-35アロンソ

先攻はアロンソ。まず25本。ボーナスタイム1分で10本加え35本

後攻はペレス。まずは17本。ボーナスタイム1分で11本を打ち追い上げたが28本。アロンソが第2ラウンド進出


第2ラウンド(3分):ストーリー12-13マンシーニ

先攻はストーリー。まずは10本。ボーナスタイム30秒で2本加え計12本

後攻はマンシー二。30秒残して13本を放ち決勝ラウンド進出を決めた

決勝ラウンド進出を決めたマンシーニ(AP)
決勝ラウンド進出を決めたマンシーニ(AP)

第2ラウンド(3分):アロンソ16-15ソト

先攻はソト。まず11本。ボーナスタイム1分で4本加え計15本

後攻はアロンソ。序盤から柵越えを連発。残り50秒残し16本を放って前回2019年に続く決勝ラウンド進出を決めた

決勝ラウンド進出を決めたアロンソ(AP)
決勝ラウンド進出を決めたアロンソ(AP)

決勝ラウンド(2分):アロンソ23-22マンシーニ

先攻はマンシーニ。まず17本。ボーナスタイム1分で5本加え計22本

後攻はアロンソ。まず17本。ボーナスタイム1分。ファーストスイングから度肝を抜く6連発で23本を放ち2連覇を達成

ホームランダービー2連覇を果たしたアロンソ(ロイター)
ホームランダービー2連覇を果たしたアロンソ(ロイター)
ホームランダービー、決勝で敗れたマンシーニ(ロイター)
ホームランダービー、決勝で敗れたマンシーニ(ロイター)
健闘をたたえあうアロンゾ(左)とマンシーニ(ロイター)
健闘をたたえあうアロンゾ(左)とマンシーニ(ロイター)
2連覇を果たしたアロンソ(ロイター)
2連覇を果たしたアロンソ(ロイター)
ホームランダービーで連覇を果たしたアロンソ(AP)
ホームランダービーで連覇を果たしたアロンソ(AP)

ホームランダービーのトーナメント表
ホームランダービーのトーナメント表

ホームランダービーのルールなど

◆組み合わせ 7日時点の本塁打数でシード順が決まり、33本塁打で両リーグ断トツの大谷は第1シードに入った。同数の場合は昨季の本塁打数上位が上位シードになる。第1、第2、決勝の3ラウンド制で、1対1で競い、本塁打の多い方が次のラウンドに勝ち上がる。下位シードが先攻で、上位シードが後攻。後攻は先攻の本塁打数を上回った時点で勝利。残り時間は打たなくてよく、体力を温存できる。大谷は決勝まで後攻のアドバンテージを得た。

◆方式 第1、第2ラウンドは3分、決勝は2分の時間制。スイング数等の制限はなく、時間内にどれだけ柵越えを放つかだけを競う。時間は打撃投手が1球目を投げてからスタートし、投球が時間内ならタイムアップ後の本塁打もカウントされる。

◆ボーナス時間 全ラウンド、全選手共通で各30秒のボーナスタイムが与えられる。また、475フィート(約144・8メートル)以上の本塁打を打った選手には、そのラウンドでさらに30秒のボーナスタイムが与えられる。

◆謎のボール ボーナスタイムでは、赤紫色の特別球が使用される。ホームランダービーでは公式球とは異なり、一回り小さい特別球が使用されるともいわれる。お祭りイベントを盛り上げるため、空気抵抗を抑えた「飛ぶボール」の可能性が指摘されている。

◆休息タイム 各選手は各ラウンドごとに45秒の休息を取ることができる(ボーナスタイム中は不可)。前回2019年優勝のアロンソ(メッツ)は第2ラウンドで、アクーニャ(ブレーブス)に7-19と劣勢の状況でタイムを取り、休息後に量産して逆転勝利した。

◆タイブレーカー(延長戦) 同数の場合は1分の延長戦を行う。それでも同数の場合は、3スイング中の本数で決める。決着がつくまで、3スイング勝負を繰り返す。

◆賞金総額 前回19年から総額72万5000ドル(約7980万円)から250万ドル(2億7500万円)に大幅アップ。優勝賞金は100万ドル(約1億1000万円)。ちなみにダービー出場者で今季最高年俸はストーリー(ロッキーズ)の1850万ドル(約20億4000万円)、最低はアロンソの約67・7万ドル(約7450万円)。大谷は300万ドル(約3億3000万円)。

◆クアーズフィールド ロッキーズの本拠地。海抜約1600メートル(1マイル)の都市デンバーに位置し、30球団で最も標高が高い。そのため打球の飛距離は他球場より約20フィート(約6メートル)伸び「打者天国」として知られる。右翼席にある「ルーフトップ」という立ち見エリアは、かつてはロ軍のチームカラーである紫色の座席が1列に並んでいた場所で、ちょうど標高1マイルの高さを示す。96年に野茂がこの球場で唯一となるノーヒットノーランを達成。16年にはイチローがメジャー通算3000安打を三塁打で達成している。95年開場。やや左右非対称で、中堅約126・5メートル、左翼約105・8メートル、右翼約106・7メートル。

クアーズフィールド(2016年8月4日撮影)
クアーズフィールド(2016年8月4日撮影)