2022年、二刀流が早くも“初タイトル”を手にした。エンゼルス大谷翔平投手(27)が、トレーディングカードの老舗TOPPSのベースボールカード・シリーズ1のNO・1カードになった。同社が19日、発表した。同カードはファン投票によって決まり、歴史あるカードの各年のNO・1はトップスターの証しとして注目される。21年に各賞を総なめしMLBの顔となった大谷が、また新たな栄誉を手にした。

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大谷が、またもレジェンドたちの仲間入りを果たした。1940~50年代に打率4割をマークした名打者テッド・ウィリアムズ、通算755本塁打を放ったかつての本塁打王ハンク・アーロン、歴代奪三振王のノーラン・ライアンら、これまでそうそうたる名選手がNO・1カードに選ばれてきた。最近では大谷の同僚でMVP3度のトラウト、17年に新人王と本塁打王に輝いたジャッジ外野手(29)らがいる。大谷はTOPPS公式ツイッターを通じ「ファンの投票によって今年のTOPPSNO・1カードに選ばれ、大変光栄です」とコメントを寄せた。

元ヤンキースのレジェンドで自身も過去にNO・1カードになったデレク・ジーター氏(47=マーリンズCEO)からも祝福を受けた。同社公式ツイッターがジーター氏のインタビュー動画を投稿。「NO・1にふさわしい」と語ると、15年に東日本大震災の復興イベントで来日して大谷に初めて対面したときのことを回想。「簡単なあいさつをした程度だったが、それ以来、注目してきた。米国に来てからも彼のプレーを見ていたし、ベーブ・ルースしか成功しなかった二刀流をこなしている。一方だけでも大変なのに二刀流はすごい」とたたえた。

今オフ、満票でMVPに選出されるなど数々の賞を総なめした大谷は、その後も米老舗男性誌GQのスポーツ号世界版の表紙を飾るなど話題を振りまいている。この日は自身のインスタグラムに今年初投稿。GQ撮影時の写真に「楽しい時間でした。GQに感謝します」と英語でメッセージを添えた。すでに日本時間16日に渡米済み。今年も話題の中心はこの男だ。

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◆TOPPSカード パック単位、ボックス単位などで発売されており、ネット販売やゲームショップなどで入手できる。さまざまな選手のカードがランダムにパックに入っているため、目当てのカードがあるとは限らず、ボックス買いをするファンも多い。米国ではワンパック15ドル(約1650円)前後。貴重なカードは、トレーディングカードの市場で高騰することも。