エンゼルス大谷翔平投手(27)が「2番DH」でスタメンに復帰したが、4打数無安打1死球に終わった。

相手先発・菊池雄星との「花巻東対決」は遊ゴロ、空振り三振、中飛に倒れ、その後も快音なく22日アスレチックス戦以来の10号本塁打は出なかった。なお、菊池は5回2失点で降板し、3勝目はならなかった。

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大谷は、菊池との対戦で改めて、外角スライダーへの対応が課題として残った。1回の第1打席は引っ張った打球の一、二塁間への遊ゴロ、3回の第2打席は空振り三振を喫した。対左腕のデータで、外角に決まったスライダー、カーブ系の変化球に対して、今季は9打数無安打。これを克服できず、この日も苦戦した。

互いのレベルアップも見てとれた。19年のメジャー初対戦では真ん中の甘いカーブを本塁打とし、昨年の対決でも甘く入ってきたカットボールを中越えに運んだ。対戦を重ね、菊池はスライダーを効果的な攻めの1つとして見いだし、今回の対戦で有効に使った一方、大谷も第3打席はスライダーで攻められながら95.7マイル(約154キロ)の高め直球を捉え、フェンス手前への大きな中飛。結果以上に中身は濃かった。

試合前、マドン監督は同郷の対決に「素晴らしいことだね。非常に興味深いし、野球にとってもいいことだ」と目を細めた。次回の直接対決では、どちらが進化を見せるか。名勝負はまだまだ続く。(アナハイム=斎藤庸裕)

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