エンゼルス大谷翔平は、新たな配球パターンで13勝目を挙げた。直球の割合は10%(11球)と今季最少。前回登板まで24試合では31%だったので、ほぼ3分の1に減った。今季これまでは少なくとも3番目までの球種に入っていたが、初めて第4球種となった。投げ始めてから6試合目となるツーシームも、ここ3試合で6%→18%→25%と急増していたが、9%にとどめた。マメの影響か、指の腹を使う直球系を明らかに減らした。

この日の最多球種は、指の側面も使うスライダーで、48%(51球)を占めた。直近15登板のうち14試合はスライダーが最も多いので、それ自体は不思議はない。この日は縦に変化するスライダーを増やした。横変化量が9インチ(約23センチ)以下を縦スライダーと定義すると、過去24試合ではスライダーの中でも22%だったが、この日は20球と39%を占めた。

縦スラ20球の落差は最大で46インチ(約117センチ)であり、平均でも37インチ(約94センチ)あった。16球あったスプリットの落差は最大でも37インチで、平均では32・5インチ(約83センチ)だった。最も大きく落ちたスプリットの落差が、縦スライダーの平均落差に相当し、平均落差は11センチもスライダーの方が大きかった。

大谷はこれまでもスライダーを縦横、大小と使い分けてきたが、マメの状態に合わせ、自由自在に動きを操った。【MLB担当=斎藤直樹】