大谷翔平投手が所属するエンゼルスのアート・モレノ・オーナー(76)は23日、球団売却を中止し23年以降も継続してチームを保有すると発表した。球団を通じて「我々はまだやり残したことがあり、そして球団とファンにとって今後プラスな影響を与えることができると(売却の)プロセスを通じて明確になった。今オフの取り組みで総年俸は球団記録を更新し、ファンにワールドシリーズ優勝をもたらすという目標を達成したいと考えている。我々はエンゼルス・ベースボールの次なる章に興奮している」との声明を出した。

モレノ氏は03年にエンゼルスを購入し、メジャー初のメキシコ系米国人オーナーに就任。04年から6年間で5度の地区優勝を果たすなど当初はプレーオフの常連だったが、近年は低迷し昨年8月に球団売却の手続きを行うと発表した。売却額は少なくとも25億ドル(約3250億円)以上と予想され、これまでにNBAウォリアーズのレイコブ・オーナーらが候補に挙がっていた。

売却中止の発表を受け、MLBのマンフレッド・コミッショナーは「エンゼルスの買収に買い手は強い関心を持っていたが、アート・モレノにとって野球への愛が最も大切だった。モレノ・ファミリーが球団所有の継続を決めたことを大変うれしく思います」とのコメントを出している。