ヤンキースのドミンゴ・ヘルマン投手が、アルコール依存症で入院治療を受けることになった。きっかけはクラブハウスで「好戦的」になったことだという。複数の米メディアが伝えている。

SNYのアンディ・マルティノ記者によると、ヘルマンは1日の夕方にクラブハウスで「好戦的に」なったとのこと。現場を目撃した人物は、ヘルマンがアルコールの影響で感情をコントロールできない状況だったと話していた。同投手がほかの人物と口論になるようなきっかけは何もなかったという。

これを受け、球団側は2日にヘルマンを野球以外の理由でチームを離れた場合の「制限リスト」に入れると発表。声明でヘルマンがアルコール依存症の治療を自主的に受けることに同意したと明かしていた。アーロン・ブーン監督は記者会見で「彼はとても心の優しい人だ。だから、彼の生活や人生を左右するようなことが起きているということや、その深刻さを思うと、本当に悲しくなる。とても才能のある選手なので」とコメントした。

ヘルマンは紆余(うよ)曲折の野球人生を送ってきた。2019年に18勝を挙げるも同年9月には家庭内暴力の嫌疑で出場停止処分に。コロナ禍の20年7月には、自身のSNS上で「僕は野球から離れる」と1度は引退を示唆するも、その翌日にコメントを撤回するなど、情緒不安定ともみられる時期を過ごした。今季5月には投球の際に粘着物質を使用したとして10試合の出場停止処分を受けたが、6月にメジャー史上24回目となる完全試合を達成していた。