オリオールズ藤浪晋太郎投手(29)が13日(日本時間14日)、プロ11年目で日米通じ初セーブを挙げた。

重圧のかかる厳しい場面だった。マリナーズ戦で2点リードの延長10回タイブレークで、二塁に走者を背負い登板。守護神バティスタは前日の試合で2回を投げており、藤浪に託された。 4日前の前回登板アストロズ戦では3者連続四球を出し3失点と苦い経験をしたばかり。この日も先頭のムーアに対し初球から3連続ボールを出し、不安な立ち上がりだった。だが3ボールでマキャン捕手がすかさずマウンドに駆け寄り声をかけた。「君の球はエグイ。相手は君を嫌がっている。ストライクゾーンに投げるだけでいい。それで抑えられる」。

藤浪はそこから立て直し3球連続で100マイル(約161キロ)超えの速球で空振り三振。次のフォードは2球目の速球で左飛に打ち取り、3人目の昨季新人王ロドリゲスは4球目の速球で遊ゴロに打ち取り初セーブ。12球中9球がフォーシームと力で押し切り、最速は101・6マイル(約163・5キロ)だった。勝利の瞬間は励ましてくれた女房役と抱き合い笑顔。「(初セーブは)もちろんうれしいが、形としてそういう場面で投げただけ。やることは変わらない」と話した。

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オリオールズ藤浪晋太郎、日米通じ初セーブ「そういう場面で投げただけ。やることは変わらない」