今季から大谷翔平投手(29)、山本由伸投手(25)が所属する米大リーグ、ドジャースが、またもや巨額の大型補強に成功した。7日(日本時間8日)、新たにメジャー通算159発のスラッガーと契約合意したと、複数の現地メディアが伝えた。4年ぶりのワールドシリーズ制覇へ向け、補強の手を緩めるどころか、着々と巨大戦力を整えている。

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大谷、山本らを獲得し、世界一奪還を掲げるドジャースが、またしても「争奪戦」を制した。この日、複数の米メディアが、メジャー通算159本塁打で、ブルージェイズ時代の21年には大谷と一緒にア・リーグ代表としてオールスターにも出場したテオスカー・ヘルナンデス外野手(31=マリナーズFA)とド軍が、1年2350万ドル(約34億750万円)で合意したと伝えた。

万能選手のベッツが今季は二塁手に専念するため、右翼を守れる右の大砲を必要とするド軍は、レッドソックス、エンゼルスなどが興味を示す中、1年契約ながら破格の条件を提示。大谷と同様の「後払い」で、総年俸中850万ドル(約12億3250万円)を30年から39年までの10年間に支払う方法にすることで、複数年契約を提示した他球団との競争を制した。

大谷との10年総額7億ドル(約1015億円)をはじめ、巨額契約を次々に結んできたド軍は今オフ、FA選手だけで総額約10億6700万ドル(約1547億円)を投資。年間総年俸もすでに3億ドル(約435億円)を突破するなど、桁違いの補強を続けてきた。今後も、クローザー獲得を最優先に、FA市場だけでなく、トレードも画策するとみられており、まだまだオフの主役の座は譲りそうにない。

◆テオスカー・ヘルナンデス ドミニカ共和国出身の外野手。11年にアストロズとアマチュアFAとして契約し、16年8月にメジャーデビューした。17年7月にトレードで青木宣親(現ヤクルト)とともにブルージェイズへ移籍。18年からスタメンに定着し、短縮シーズンの20年はリーグ5位タイの16本塁打を放つなどして外野手のシルバースラッガー賞を受賞した。21年は自己最多32本塁打、リーグ3位の116打点を挙げ、自身初のオールスターに選出。2年連続のシルバースラッガー賞に輝いた。22年11月にマリナーズにトレード移籍。23年3月のWBCではドミニカ共和国代表として4試合に出場した。右投げ右打ち。