ドジャース大谷翔平投手(29)の通訳を務めてきた水原一平氏(39)が、違法ブックメーカーへの借金返済として大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億7500万円)を送金した疑惑が浮上し、大谷の弁護士から「大規模な窃盗」と告発されドジャースから20日付で契約解除となった。この一連の出来事を時系列でまとめた記事が米ヤフースポーツで公開された。

24年1月

連邦捜査当局がカリフォルニア州(スポーツ賭博が違法)でブックメーカーを運営するマシュー・ボーヤー氏の捜査を進める中、大谷の名前が送金記録で見つかる。

3月19日

この情報を得たESPNが大谷サイドに取材。大谷側の広報担当は、大谷が水原氏の借金を肩代わりするために送金したと説明し、水原氏は90分間のインタビューで「彼は(賭博について)快く思っておらず、2度とこのようなことがないように助けてくれると言ってくれた。私のために支払いを決めた」「翔平は賭博に完全に関与していなかったことを知って欲しい。私は(このブックメーカーが)違法だと知らなかった。今後は2度とスポーツベッティングをしない」などとコメント。

3月20日

1・大谷がパドレスとの開幕戦を5-2の勝利に導く。

2・大谷が実際に水原氏の借金を肩代わりしたのか、その金額は水原氏から返済されるのか、ESPNが大谷サイドに質問。

3・大谷の広報担当が顧問弁護士と連絡を取った後、大谷が水原氏の借金を肩代わりしたとの同氏の発言を否定。

4・大谷の顧問弁護士が「我々は大谷翔平が大規模な窃盗の被害者であることが分かり、我々はこの問題を当局に引き渡している」と声明を出す。

5・水原氏はESPNのインタビューに再び応じたが、窃盗で告発されたことに関するコメントはできないと言われたと発言。誰に言われたかは明かせないとした。

6・水原氏は発言を撤回し、大谷は同氏のギャンブル行為や借金について全く知らず、ブックメーカーへの送金もしていないと主張。

7・ロサンゼルス・タイムズ紙がこのニュースを報道。

8・水原氏がドジャースから契約解除。

同記事は、ESPNが行った水原氏への2度目のインタビューがいつ行われたかは不明だが、19日の時点で大谷サイドは大谷が水原氏の借金を肩代わりしたと説明し、20日には一転して大谷の関与は全くなかったと主張している事実は変わらないと指摘。「(大谷の賭博の関与への)説明が翻ったことで、当然ながら大谷が賭博に関与しているのではないかという疑念が持たれるが、報道では違法賭博を含め水原氏が全て単独で行ったと伝えられている」とした。