ドジャースの大谷翔平投手(29)の銀行口座に不正アクセスし違法賭博胴元に送金したとして銀行詐欺容疑で訴追された元通訳・水原一平容疑者(39)が12日(日本時間13日)、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷し保釈が認められた。

白のシャツにノーネクタイ、クロのスーツ姿で、鉄の足かせをはめられて法廷に登場。足かせを外す許可を得て外し、マリア・アウデロ裁判官の言葉に「Yes, I understand.(はい、承知しました)」と返事を繰り返した。国籍は「日本」と答え、パスポートは当局に提出した。

同裁判官からは、保釈中に賭博参加またはカジノに行くことを禁じられ、被害者である大谷とどんな形であれ接触しないことと言い渡された。また自費で依存症治療プログラムを受けるよう指示された。仕事は、スーパーバイザーの人物を通してなら就くことができると許可も得た。

同容疑者は2021年から違法のスポーツ賭博にはまり、大谷の口座から1600万ドル(約24億円)を盗み負けの借金返済に充てており、その詳細な手口が連邦捜査機関の訴状で明らかになった。

地裁は保釈保証金を2万5000ドル(375万円)に設定。出廷に先立ち、水原容疑者は捜査当局に出頭し、身柄を一時拘束された。現地午後1時45分に法廷に姿を現し、午後2時に終了。次回の出廷は5月9日午前11時30分(日本時間10日午前3時30分)に同じ場所と決まった。違法賭博スキャンダルが発覚し3月20日にドジャースを解雇されてから、公に姿を見せたのはこれが初めてだった。