パドレス・ダルビッシュ有(37)は今季5度目の先発も、5回3失点で勝利投手の権利は得られなかった。

序盤3回までは無難な投球を見せた。1回に2死一、二塁のピンチをしのぐと、その後2イニングは3者凡退に仕留めていた。

だが1点リードの4回、長打に沈んだ。先頭のフリーマンに二塁打を浴びると、続く4番のスミスに中前適時打を許し同点。さらに無死一塁からマンシーに内角高めの直球を右翼席へ運ばれ、勝ち越しを許した。勝ち投手の権利を得られず「最初から最後まで良いところが自分ではなかった」と振り返った。

試合前には雨が降り、試合開始が遅延。グラウンドにはシートが敷かれていたが、マウンド上で足元を気にするしぐさを見せていた。「気候とか難しさはあったが、なんとか粘って投げようというところでした」と言い訳にはしなかった。

大谷との対戦は3打数ノーヒット2三振に封じた。内角低めに沈むスイーパーやスプリット、カットボールなど多彩な球種を効果的に投げ込み、空振りを奪うシーンが多く見られた。大谷との対戦を振り返り「ダグアウトに戻るときに大谷君に『ボールばっかりでごめんね』と言いましたけど、ちゃんと勝負できなかったというか。そんな感じがしたので、申し訳なかった」とベストピッチではなかったことを明かした。

ダルビッシュは5回を92球、4安打3失点2四球で降板。今季はこれで5試合に登板し、勝ち星はなし。「なるべく早く調子を戻して、自分としても納得して勝てるようにしたい」と次回登板に向けて意気込んだ。防御率は4・18となった。

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