大阪府警曽根崎署は20日、暴行の現行犯で、阪神や大リーグ・ヤンキースなどで活躍した元プロ野球投手伊良部秀輝容疑者(39)を逮捕した。

 調べでは、伊良部容疑者は20日午前5時すぎ、大阪市北区堂山町8の11、バー「バタフライ」で、いすをけったり、洋酒のボトルを投げ付け、止めに入った男性店長(22)の髪の毛や胸ぐらをつかみ、壁に押しつけた疑い。

 提示したカードでの支払いを断られたことに腹を立て、店とトラブルになったという。「酒を飲んで暴れ、店のグラスなどを壊したのは間違いない」と供述している。

 伊良部容疑者は午前3時ごろ、高校の同級生の男性と来店し、生ビールを中ジョッキ20杯ほど飲んだ。午前5時すぎ、女性従業員が通り掛かった警察官に通報。駆け付けた警察官には素直に応じたという。

 伊良部容疑者は1988年、香川県の尽誠学園高校からロッテに入団。97年、大リーグに移籍しヤンキースなどでプレー、2004年、阪神を最後に現役を引退した。日米通算106勝。

 引退後は米カリフォルニア州に住み、約2カ月前に大阪市内の実家に戻っていたという。

 バーの男性店員(26)は取材に「最初はサインしていたり、すごくいい人だった。支払いのとき、いきなり激高して店長が2発殴られ、店内もかなり壊れた。好きな選手だったけど、殴ったことは謝ってほしい」と話した