<ロイヤルズ5-7ホワイトソックス>◇16日(日本時間17日)◇カウフマンスタジアム

 ロイヤルズ青木宣親外野手(32)がメジャー初の2戦連続4安打と大当たりだ。同点の6回1死二塁、第4打席だった。内角に落ちるスライダーに体勢を崩されかけたが、両腕を畳み押し出すように打ち返す。一時勝ち越しとなる技ありの中前適時打に「ここに来て感触が良くなってきた。自分の思った通りにバットが出ている」とうなずいた。

 3回無死一塁ではバットを折りながら右前に打ち返し、一、三塁の好機をつくって後続の適時打で生還。中堅方向に2本、右翼、左翼に1本ずつと見事に打ち分けた。しかしチームは、防御率0点台だった救援陣の要、デービスが7回に走者一掃の逆転三塁打を打たれて敗戦。活躍が白星に結び付かず「みんな、勝つためにやっている。(勝利を)取れなかったのは悔しい」。サヨナラ勝ちした前夜のようには喜べず、唇をかんだ。

 85年を最後に地区優勝がないロ軍は、ゴール目前にきて苦しんでいる。それだけに青木が好調なのは明るい材料だ。11試合を残し、首位タイガースとのゲーム差は1・5のまま。逆転に向け「いつもこれくらい打てるように、と思う」と頼もしかった。

 ▼青木が連日の4安打を放った。日本人大リーガーの2試合連続4安打以上はイチローが04年に2度、06年に1度マークしたのに次いで8年ぶり2人目。青木は日本時代に1試合4安打以上を25度記録しているが2試合連続はなく、日米を通じて初めてとなった。