育成5年目のソフトバンク伊藤大智郎投手(22)が1軍デビューした。8回に3番手として登板。176センチ、67キロの細身の横手右腕は最速139キロながらキレのある直球で押し込み、1回を3人で打ち取った。

 わずか9球で藤村、亀井、橋本の左3人を抑えた。亀井には真ん中高め直球で空振り三振を奪った。「僕の直球は自然にシュートするんです。秋のキャンプから監督に見ていただいていた成果を出すことができた」とチャンスをくれた工藤公康監督(51)に感謝した。

 ヤフオクドームで投げるのは2軍戦、紅白戦に続き3度目。「楽しかった。お客が入るとこんなに変わるのか。ここでまた投げたい」と3万1403人の観衆、夫人と両親の前で最高の結果を出した。

 工藤監督は「直球のキレ、スピンはあるので、あと5キロ球速が速くなれば。制球の精度をつくっていけば上で通用する」と評価。今日13日からは再びファームで、支配下登録へ向け腕を磨く。