楽天のプロ8年目左腕・長谷部康平(29)が5回を1安打無失点と好投し、1軍昇格をアピールした。2回表の先頭打者に二塁打を許したが、ほかの回は打者3人ずつに打ち取る。打たせて取る投球術で、球数はわずか47球だった。

 公式戦での先発は、13年7月15日の1軍オリックス戦以来。最速143キロを交えて4三振も奪った。「今までの球種では厳しいのでカーブやシュートをたくさん投げて、うまいこと打ち取れた。内容はたまたまですが、手ごたえはあった」と好感触を口にした。

 バッテリーを組んだ下妻は1軍からリード内容も指示されていた。酒井2軍監督は「期待通りというよりは予想通り。やっぱり、あいつは先発タイプだな」と評価。昨季はすべて中継ぎで1軍26試合(計35回2/3)に救援。だが7月29日のソフトバンク戦を最後に1軍マウンドから遠ざかっている。

 長谷部は「1軍に呼ばれた時にパフォーマンスを発揮できるように何でもできるようにしたい」。酒井2軍監督は「(次は)80~100球近く投げさせて球威の落ち率を見たい。疲労度を見てから考えたい」と1軍復帰までのプロセスを明かした。【佐々木雄高】