長~い1日の最後に、最高の喜びが待っていた。昇格即スタメン出場したソフトバンク福田秀平外野手(26)が8回、2死一、二塁から左翼フェンス直撃の2点適時二塁打。試合を決める一打に、真っ黒に日焼けした顔で笑みを浮かべた。

 「何とかしたかった。本当に1本出てよかった。今日は朝5時半起きだし、さすがに疲れた。ぐっすり眠れそうです」。この日はヤフオクドームで親子ゲームだった。ウエスタン・リーグ中日戦を工藤監督が視察する中、1安打2四球1盗塁と結果を残し、試合後に1軍昇格が告げられた。13年10月5日の日本ハム戦以来、2季ぶりの出番。3打席凡退で迎えた最後に結果が出た。工藤監督は「状態がいいと聞いていた。すぐに使ったほうが自信を持って打てる。本人もホッとしただろう」とねぎらった。

 昨年8月に左肩と右大腿(だいたい)骨を手術。リハビリを経て今年3月に実戦復帰も、今度は右手第4指中節骨を骨折した。まだ指は曲がったままだが「だって男の子ですから」と、痛みを食いしばってきた。牧原ら若手が外野で起用される中「早く自分もという気持ちだった」。31回連続盗塁成功中の自慢の足にも期待がかかる。チームの盗塁数はリーグ最下位の16個。これからは福田が足でも勝利を呼び込む。【福岡吉央】