「みかん」の大器が藤浪への弟子入りで、プロでの成功を目指す。阪神からドラフト8位指名されたパナソニック・藤谷洸介投手(20)が27日、大阪・枚方市の同社で指名あいさつを受けた。「(藤浪さんは)真っすぐは速いですし、1年間活躍されているんで、モチベーション(をどう保つのか、などの話)を聞いてみたい」。身長194センチから投げ下ろす直球を武器とする右腕が、早くも阪神屈指の高身長197センチの藤浪に弟子入り志願した。

 未完だけに、伸びしろは大きい。パワーアップを目指すべく、9月に1週間のオフを利用して増量に着手。体重を7キロ増加させて90キロとした。元阪神でパナソニック・梶原康司監督は「球の伸びとか力強さが一段と増してきた」。140キロ台中盤の角度のある直球と高校2年時に覚えたチェンジアップが得意球だが、球威は増している。

 高校時代に通った周防大島の名産の1つが、みかん。みかん狩りが行事に含まれるほど。「順位は関係ないと思っています。いいアピールをして頑張っていきたいです」。未完の長身右腕が、球界最高峰への成り上がりをもくろむ。【山川智之】

 ◆藤谷洸介(ふじたに・こうすけ)1996年(平8)2月12日、山口県生まれ。周防大島で3年夏の県予選1回戦で右肘骨折。甲子園出場なし。パナソニック入社1年目はリハビリと体力強化に時間を費やしたが、3年目の今年に入って登板機会が増加し、頭角を現した。194センチ、90キロ。右投げ右打ち。