原口という男は愚直なまでに研究熱心だ。この日の試合前。全体練習を終えた一塁側ベンチに、なぜか原口の姿があった。選手は全体練習を終えるとベンチ裏に戻り、試合に向けた準備を行うのが通常。だが、原口は1人ベンチに戻りヤクルト山田とバレンティンのフリー打撃を熱心に見つめた。特にバレンティンの右足の使い方に注目。右太ももを押さえ、軸で回る動きを確認した。一流の打者から少しでもコツを盗もうとする姿勢に原口の打撃の極意がある。

 前日5日は3番糸井の決勝3ラン。2夜連続の劇弾で勝率を5割に戻し、チームは3位タイに浮上だ。指揮官も笑みを浮かべる。

 金本監督 疲れました(笑い)。今日の勝ちを明日につなげていきたいね。

 今日7日からは本拠地甲子園に戻って、首位を走る巨人との3連戦。決勝弾を放つ前、延長10回1死一塁の守備でも、一、二塁間の打球に飛び込み、ピンチを防いだ。「明日からは甲子園に戻るんで。しっかり初戦を取れるように、集中してやりたいです」。最高の流れで宿敵を迎え撃つ。【梶本長之】

 ▼原口がプロ初のサヨナラ本塁打。16年5月19日中日戦(甲子園)で又吉から中前打して以来、プロ2度目のサヨナラ打となった。原口は一塁手で出場も、登録は捕手。阪神の捕手登録選手のサヨナラ本塁打は、城島が10年3月27日横浜戦(京セラドーム大阪)で木塚から放って以来。

 ▼阪神のサヨナラ勝ちは今季初で、16年9月30日に俊介が沢村から中犠飛して以来。サヨナラ本塁打に限ると、15年5月27日楽天戦(甲子園)で福留が戸村から記録して以来、2シーズンぶり。