巨人は西武に5-8と逆転負けして11連敗を喫し、1975年以来となる球団ワースト記録に並んだ。6回に追い付かれ、7回に救援陣が勝ち越されると、歴史的な敗戦の決定を前に巨人ファンの中には「負け試合は見たくない」と早々に帰路へ就く人もいた。

 試合は中盤までリードしていた。だが、エースの菅野智之投手が踏ん張れず、5-2の6回に同点とされた。7回には救援陣が四球を連発して勝ち越されると「ラッキーセブン」で湧き上がる西武ファンとは対照的に巨人ファンは沈黙した。

 42年前は長嶋茂雄監督が就任1年目でシーズン終盤の9月に11連敗し、球団史上唯一の最下位に沈んだ。チームは5位に転落した。

 試合後のチームは重苦しい雰囲気に包まれ、高橋由伸監督は「頑張ってやるしかない」と気丈に話した。巨人の老川祥一オーナーはファンに対して「申し訳ない」と謝罪。かみ合わない戦力に「駄目なものは相変わらず駄目。それを使わざるをえないところに、今の苦しいチーム事情がある」ともどかしそうだった。