日本ハムは3年ぶりの交流戦負け越しが決まった。ヤクルト2回戦(神宮)は、2時間7分の今季の両リーグ最短試合。散発のわずか4安打、三塁も踏めずに敗れた栗山英樹監督(56)は、強い日差しを背に受けて帰路に就いた。「点を取らなければ勝てない。何とかしなきゃいけない。なんとかできなかったのはこっちの責任」。考え抜いたオーダーが機能しなかった。

 西川を7試合ぶりに1番に戻した。4番に復帰し11打数4安打、2本塁打と復調気配を見せる中田を、再び3番で起用。「毎日新しいものをつくろうとしている。しばらくは、今日勝てる形を探す」。大胆に手を打ったが、中田、レアードでつくった4回2死一、二塁の好機も、大田が外角、ボール気味のチェンジアップに空振り三振。イニングの先頭打者の出塁は一度もなく、機動力を絡めて攻略することもできなかった。

 今日18日ヤクルト戦(神宮)の1試合を残し、交流戦の負け越しも決まった。2014年以来、3年ぶり。指揮官は「ごめんなさい。こっちの責任なので…。明日、しっかりやります」。浮上のきっかけにしたかった交流戦だが、7勝10敗と借金は増えた。パ・リーグ上位との差は広がり、5位のまま、リーグ戦再開を迎えることになる。

 試合前、ベンチに腰を降ろし、日本ハム初代監督でもある中西太氏と10分間、会話した。キャスター時代から、何度も足を運び、野球を学んだ恩師のひとり。この日は窮地での、指揮官の振る舞いなどを教わったという。「いつも言われるのは『野球界に恩返しせぇ』ということ」。ファンは昨季王者の復調を、待っている。【本間翼】