ソフトバンクが「170センチ台カルテット弾」で貯金を今季最多の20に積み上げた。試合を決めたのは、身長175センチのデスパイネだ。8回に19号決勝ソロ。「大きいのを打ちたかったので、直球しか待っていなかった。打った瞬間完璧だった」と喜んだ。

 デスパイネと同じ175センチの工藤監督は「今日は僕よりも身長が低い人たちが本塁打を打ってくれた」。2回に172センチの川島が3号先制ソロ。続く170センチの甲斐も3号ソロと2者連続アーチ。5回に4号ソロを放った172センチの今宮は「自分のスイングができた。(川島、甲斐、今宮で)『トリプルヤングボーイ』とか話していた。この3人がそろって本塁打を打つなんて、ほぼあり得ない」とうれしそうに笑った。

 工藤監督は「大きいことは言わないよ」と慎重な姿勢を見せるが、どこからでも1発が打てる強力打線で3連勝。30日からの首位楽天との3連戦へ向け、勢いを加速させている。

 ▼2位ソフトバンクが貯金を今季最多の20に増やした。ソフトバンクの貯金20は4年連続で、72試合目に到達は昨年の52試合目よりは遅いものの、工藤監督1年目の15年75試合目より3試合早い。現在、首位楽天は貯金22。2リーグ制後、同一リーグの複数球団が6月中に貯金20以上は、50年セの松竹、中日、55年パの南海、西鉄、56年パの西鉄、南海、毎日、05年パのロッテ、ソフトバンクに次いで5度目。楽天とソフトバンクが、パ・リーグでは4度目のハイレベルな首位争いを演じている。