中日が1-0の完封リレーを決めた。先発ジョーダンから又吉、岩瀬、田島とつないだ。ビシエド、平田を欠く中で、守り勝つ野球を連日展開。黄金時代を思わせる試合運びで、3カード連続の勝ち越し。ジワジワ上昇してきた。

 「先発が試合を作って、あんまりチャンスがないけど何とか点を取って、つないでいく。あとは任せたよとなっている」。森監督も必勝パターンの確立に手応えを得ている。

 助っ人左腕が粘り、7回2死一、二塁で救援した又吉が代打の代打糸原を直球で二ゴロに打ち取った。8回は岩瀬、9回は田島が3人ずつで退けた。

 又吉は先発からブルペンに戻って4試合すべて無失点。右サイドから力で押せる又吉と、経験豊富な技巧派左腕の岩瀬。両極端なタイプの2人が完璧に機能している。ともに開幕当時は必勝リレーに入っていなかった。不振が続いていた岩瀬は今季33試合登板、15試合連続無失点中と完全復活した。又吉はロングリリーフ、先発要員として4勝と活躍していた。

 「若い先発が出てくるまでは外国人と又吉で頑張ってもらう計画でいた。それがやっと落ち着いてきた」と策略家、森監督はニヤリ。“逆算”できる状況が整い、戦いに落ち着きをもたらしている。

 20セーブ目の田島は「投手みんなで試合を作っている。ああいういい形でつないでもらうと、自分も入っていきやすい」と話した。4月30日以来、約2カ月ぶりに借金が5に減った。中日がセ・リーグの台風の目になるかもしれない。【柏原誠】