ヤクルトが今季2度目の10連敗で前半戦を終えた。完敗と言うしかなかった。真中監督は「投打ともに圧倒されたという感じでした。宮国の立ち上がりを攻められれば展開が違った」と嘆いた。初回に1点を先制。なおも1死満塁の好機とするも、続かず。先発野手が全員安打したが、つながりを欠いて3点を奪うのがやっとだった。投げては先発ブキャナンが5回を持たずに7失点とKOされた。

 不名誉な記録となった。前半戦だけで2回の10連敗をしたのは1956年の高橋ユニオンズ以来61年ぶり。ヤクルトでシーズン2度の10連敗は70年以来47年ぶりだ。借金は24で7月に入ってまだ勝ち星がない。球場に訪れた小川シニアディレクターは「今回の10連敗も前回の10連敗も、けが人がこれだけ出ているのがマイナスになっている」と戦力不足が原因とした。

 コーチ陣の配置転換などは行わず、後半戦から合流する新外国人のリベロに期待がかかる。真中監督は「まだ試合は60試合以上ある。選手はできることを精いっぱいやっていく。ファンの皆さんも最後まで応援してくださるので、期待に応えられるように1試合1試合大事に戦っていきたい」と目の前の1勝を積み上げるしかないと前を向いた。【島根純】

 ▼ヤクルトが1日阪神戦から1分けを挟んで10連敗。ヤクルトは5月30日~6月10日にも10連敗を喫しており、シーズン2度以上の2桁連敗は、11連敗を2度の05年楽天以来、12年ぶり。ヤクルトは50年(14連敗、10連敗)70年(16連敗、11連敗2度)に次いで3度目だ。球宴は51年から始まったが、球宴前の前半戦に2度の2桁連敗は、54年洋松が4月10~25日に11連敗と、4月28日~5月16日に12連敗、56年高橋が3月25日~4月14日に12連敗と、5月6~23日に12連敗して以来、61年ぶり3度目の屈辱。