また打った。西武炭谷は甘く入ったカーブを逃さなかった。2回1死一、二塁から左翼線へ先制の適時二塁打。前日から4打席連続タイムリーに「監督が常に言われている通り、併殺にならないことを考えました。(連続適時打は)たまたまですが、投手陣を助けられてる部分はよかった」と汗をぬぐった。

 7月は月間打率4割8分と絶好調。通算も規定打席に未到達ながら2割8分1厘まで上昇した。プロ11年間で最高は2割2分。「奇跡ですね」と苦笑いしながらも「いい感じで(球宴)休みに入るのは寂しいですけど、継続できるように頑張ります」と引き締めた。

 扇の要も全うした。先発ファイフとはイニング間ごとに投球内容を確認。カット気味の真っすぐを多めに配し、バットの芯を外す強みを引き出した。「それが一番の仕事。うまく(持ち味を)使えたかなと思う」と手応えを口にした。

 2回の先制打のあとは金子侑の右前打で、二塁から一気に生還。「あれが限界」と言いながら、全力疾走でナインを鼓舞した。選手会長の走攻守の活躍で、前半戦を今季6度目の同一カード3連勝で締めた。「ここからです。安打でも四球でもバントでも、いかにつなげられるかが大事」。打てる捕手へ-。後半戦も、どっしりとチームを支えていく。【佐竹実】