新風を吹かせてくれ! 新外国人ジェイソン・ロジャース内野手(29=パイレーツ3A)が「来日初安打」を放った。ウエスタン・リーグ広島戦(鳴尾浜)に5番一塁で初スタメン。4回に痛烈な左翼線二塁打を放った。14日にも1軍合流予定。左アキレス腱(けん)断裂からの復活を期す西岡剛内野手(32)は15日に1軍に合流する。

 火を噴くような打球が左翼線を破った。4回、無死一塁。ロジャースが、広島中村祐の真ん中に入った6球目の直球を強振した。地をはうような打球が、あっという間に左翼フェンスに到達した。余裕のスタンディングダブルが「来日初安打」になった。これには愛くるしい「虎のパンダ」も思わず笑みがこぼれた。

 ロジャース 感じは悪くないね。ホームランを狙いにいく打撃ではなかったけど、(普段から)全方向に鋭い打球を打ちたいと思っている。

 前日11日に就労ビザ取得手続きを終えて、実戦デビュー。この日は実戦では初となる一塁守備にも就き、危なげない動きを披露した。6回限りでベンチに退き、3打数1安打だったが、強烈なスイングで期待感を抱かせた。

 球宴期間中の14日にも1軍に合流する。最短で後半戦開幕となる17日広島戦で1軍デビューする可能性がある。左アキレス腱(けん)断裂からの復活を目指してきた西岡は15日の1軍合流が決まっている。金本監督も期待を寄せる。

 金本監督 新しい空気と言いますか、新しい風を期待しています。野手も本当に競争が激しくなってくる。そこをなんとか、誰にということはないんですけど、競争を勝ち抜いて確固たるレギュラーというものを、誰かが確立してほしい。

 首位を独走する広島の“弟分”を相手に強烈デモを披露したR砲。「インコースに速いストレート、アウトコースに変化球。そのへんは頭に入れてやっていきたい」と、日本流の攻め方もしっかりとインプットした。【桝井聡】