「リアルお祭り男」脱却で、今度こそ高橋監督を喜ばせる。巨人小林誠司捕手(28)が、今日17日から再開する後半戦のキーマンになる。初出場した「マイナビオールスターゲーム2017」で初打席初本塁打。一夜が明けた16日は、巨人から出場した6選手でただ1人、ジャイアンツ球場の全体練習に参加した。Aクラス復帰には「8番捕手」の打力向上が不可欠。小林が打って巨人が巻き返す。

 お祭りで打ち上げた1発の反響が止まらない。ジャイアンツ球場に到着した小林は、チームメートから次々と「ナイスバッティング!」の声を掛けられた。練習後、すれ違った村田真ヘッドコーチからは「月に3回は見せてくれ! 神に祈っといたぞ!」とハッパを掛けられ苦笑い。「初球から思い切り振ったのが、たまたまホームランになっただけ。後半戦は、それを忘れて頑張ります」。申し訳なさそうに頭を下げて、敵地名古屋へと向かった。

 小林の1発にはそれだけの価値がある。「8番捕手」の長打は、チームの得点力を大きく上昇させる期待の一手。現役時代に捕手として2桁本塁打4度の村田真コーチは真剣に願う。「8番が2アウトランナーなしや一塁で、ライト前に打ってもな。長打がほしい。去年4本打ってるんだから。あいつが打てば点につながるんや」。ここまで0本塁打のバットがブレークすれば、高橋監督も大喜びで両手を広げてくれる。なぜ今打つんだ、の「WHY」を、小林がいるから強い「BECAUSE」へと変えられる。