今季1号への機運は徐々に高まっている。ここまで打率は1割9分も、前半戦ラスト10試合は31打数8安打で2割5分8厘と調子を上げてきた。「普段から右方向を意識したバッティングを続けていますから」。この日のフリー打撃では38スイングで柵越えゼロも、黙々とライナー性の当たりを飛ばし続けた。球宴での1発は「自信になることはないですが、楽しくできました」と確かな感触が残っている。村田真コーチからは「キャッチャーはヤマを張るのが普通。ヤマ張りでええんや」と力強く背中を押された。大舞台のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも球宴でも輝いたお祭り男が、シーズンでもイケイケムードを巻き起こす。【松本岳志】

 ◆巨人の8番・捕手 「意外性の男」と呼ばれた山倉が87年に打率2割8分4厘、21本塁打、62打点(成績は先発8番出場時)でセ・リーグMVPを獲得。この年の山倉は8月だけで7本塁打を放った。90年代は現ヘッドコーチの村田真が台頭。村田真は8番で2ケタ本塁打を3度打った。阿部も新人の01年には8番で13本塁打。