日本ハム大谷翔平投手(23)は後半戦、野手で開幕する。栗山英樹監督(56)が明日18日からの楽天3連戦(函館、札幌ドーム)は投手として登板させないことを16日、明言した。この日は札幌市内の室内練習場で全体練習が行われたが、球宴に出場した大谷ら5選手はオフで参加免除。二刀流の完全復活へ、つかの間の休日を過ごし、英気を養った。

 栗山監督が、大谷の後半戦開幕カードの起用法を明言した。室内練習場で行われた全体練習をスーツ姿で見守りながら、次回登板予定を聞かれて即答した。「最初のカードは、ない」。18日からの首位楽天との3連戦は、野手として起用する方針を示した。ただ、スタメン起用するかは、コンディション次第。前夜の球宴第2戦(ZOZOマリン)の試合後も大谷とは「全然話せなかった。明日(17日に大谷と)話をする」と、説明。慎重に判断を下すつもりだ。

 次回登板へ向けては、きっちり準備期間を設ける。栗山監督は「体の状態を見て、どうするのか。(大谷から)聞いてみないと(調整)メニューも組みようがない」という。1軍復帰マウンドから中1日で臨んだ球宴出場による疲労なども考慮しているようだ。大谷の体調、今後の試合日程なども見ながら、先発投手としての調整スケジュールをあらためて立てていくことになる。

 大谷はこの日、中田や西川ら球宴出場組とともにオフが与えられ、静養に努めた。前日15日の球宴第2戦後に「まずは休んで、ゲームが出来る体に戻していけたら」と話したように、二刀流の完全復活への調整が本格化する後半戦へ、英気を養った。前半戦は開幕直後に負った左太もも裏肉離れの影響で不完全燃焼に終わった。試合勘も含めて、投打ともに万全とは言えないが、本来の姿を取り戻すために、まずはバットで首位たたきに臨む。【木下大輔】

 ◆大谷の昨年の球宴前後 打撃成績は球宴前82試合3割3分9厘、10本塁打、27打点で、球宴後61試合で12本塁打、40打点を上積みし、最終成績は3割2分2厘、22本塁打、67打点。投手成績は救援前16試合登板で8勝4敗、防御率2・03から、球宴後5試合登板で2勝上積みし、最終成績は10勝4敗、防御率1・86だった。