さあ最終“テス投”だ! 不振で2軍調整中の阪神藤浪晋太郎投手(23)が4日、ウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)に先発し、5回を92球で2失点(自責1)と安定感を見せた。3回1死二塁で二ゴロ失策の間に先制点を奪われると、4回には4番高橋にカットボールで左越えソロを献上。それでも被安打5の1四球にまとめ、最速157キロで7三振を奪った。

 藤浪 四球にしても、内容のある、勝負した上での四球だったと思う。いい感じで投げられている。あとは自信を持って投げられるか、だけかなと思います。

 1カ月近い「ミニキャンプ」以降は1回、3回とイニングを延ばし、今回の設定は5回。「長いイニングを投げるとなると配球が変わる。使えるボールも違う。緩急やボール球を使って…」。明確な意図のもと、序盤から直球、変化球ともにコースを突けていた。大きな抜け球、引っかけ球は計3球あったが、大崩れする雰囲気はなし。課題とされる右打者相手の制球に苦しむこともなく、右打者5人に計10打数2安打1四球とまずまずだった。

 掛布2軍監督は「バランスは良かったし、テンポも良かった。今、上(1軍)に行っても大丈夫だと思う」と高評価した上で「藤浪自身が納得していないところを消してあげたい。そのために、もう1回下(2軍)で投げさせたい」と説明。金本監督も「(1軍復帰まで)もうちょっとやな」と見通した。次回先発の舞台は中5日で10日ウエスタン・リーグ広島戦(倉敷)が有力視される。いよいよ「藤浪復活」へ最終局面を迎える。【佐井陽介】