オリックスの大山暁史投手(28)がプロ4年目でうれしい初勝利を挙げた。

 3-4とビハインドの6回1死二、三塁から3番手で登板。身長168センチの小柄な左腕は中島、西川の左打者2人を打ち取り、7回の味方の逆転を呼び込んだ。

 敵地のヒーローインタビューに呼ばれ「まさか自分が勝てるとは思っていなかったのでうれしい。ピンチだったが目の前の打者に集中して投げられた」と笑顔。

 ベンチで初勝利を待つ心境を「(チームメートの)いい投手が投げているのでそんなにドキドキせず、抑えてくれると思った」と振り返った。

 転機になった試合が昨年5月のソフトバンク戦だ。チーム22失点の大敗の中、3番手で投げた大山も打者9人に5四球とストライクが入らず2/3回を7失点と炎上した。

 すぐに2軍行きを通告され、残りシーズンは1軍登板なく終了。降格時は横手投げだったフォームを上手投げに戻し、球のキレも復活した。

 今季は5月に1軍昇格。左打者へのワンポイントにとどまらず、さまざまな場面で登板してきた。

 ここまで21試合で奪三振率(1試合9イニングの完投を仮定した場合の平均奪三振数)11・85はチームトップだ。

 福良監督も記念の白星を挙げた左腕に「ずっといい投球をしている。対左には安心して出せる」と高い評価を与えた。