阪神リリーフ陣も勝利の立役者だ。緊急登板で0封した松田を受け、4点リードの6回から桑原が登場。140キロ台後半の真っスラを武器に3者凡退に抑えた。「上位打線だったんですけど、後ろにつなげられて良かったです。中継ぎみんなで頑張れました」。試合前に日刊スポーツの表彰も受けた右腕が、この日も躍動した。

 5試合ぶり登板の藤川も圧巻だった。4番手で7回のマウンドへ。先頭のリベロをフォークで空振り三振に斬ると大引、中村もバットに当てさせず、3者連続空振りの奪三振ショーだ。「まだ(シーズンの)途中なんで」とさらり。それでも「(松田)遼馬が勝ててよかった」。後輩の力投が報われたことを喜んだ。8回の高橋、9回のドリスも3人で片付け、6回以降はパーフェクトリレーだ。

 いいギブアンドテイクができている。3日広島戦は12回引き分け。救援6投手がつぎ込まれる激闘だった。翌朝に帰阪してのナイターゲームとハードな日程。それでも4日ヤクルト戦は先発メッセンジャーが完封し、休養日を作ってもらった。今度は自分たちリリーフ陣の番。秋山の緊急降板も5人リレーでカバーし、今季初の2戦連続の完封勝利を呼び込んだ。真夏の反攻へ、中継ぎ陣の踏ん張りは心強い。【山川智之】