ロッテ二木康太投手(22)が、抑えを欠くチームを救う完投勝利を挙げた。初の連打を浴び、1点を失った8回を終え115球。「余力はなかったと言えばなかった」が、英二投手コーチに「行きます」と続投を志願した。

 9回は残る力を振り絞って3者凡退に仕留めた。「言ったからには投げ切りたかった」。最後の126球目は、この日最速の146キロ。「すっぽ抜けて格好悪かったけど」高めの直球で代打ウィーラーを空振り三振に切った。チームの3連敗、自身の5連敗を止め「ホッとした」と胸をなで下ろした。

 苦しい台所事情を救った。前々日にクローザーの内が逆転サヨナラを許し、前日は21試合連続無失点だった松永も打たれた。伊東監督は、調子のいい投手を日替わり守護神にすると宣言していた。「よく投げてくれた。若干後ろが不安だけに」と二木に感謝した。

 22歳だが成長期だ。身長は公称187センチも、プロ入り後に189センチに。「あと1センチで190。いきたいです。プロテインと一緒に牛乳も飲んでます」。高卒ルーキー楽天藤平との投げ合いに「プロの厳しさを逆に教えられなくて良かった」と笑わせた右腕。プロ4年目、まだまだ投球も身長も伸び盛りだ。【斎藤直樹】