広島が今季4度目の先発全員安打で快勝した。安部と松山を負傷で欠くなか、先制打を放ったのは代役の西川だ。4回無死一、二塁から外角の直球に逆らわず、遊撃手の頭上に運んだ。「うまくバットが出た。今までにない感じ」。2球で追い込まれながら、タイミングはドンピシャだった。1死二、三塁からは投手の岡田も2点打でつないだ。

 1点差に迫られた5回には鈴木が23号2ラン。バティスタも9号ソロ。9回にはエルドレッドが24号ソロを放ち、勝利を決定づけた。14安打9得点の猛攻に、緒方監督も「打線がこれだけ打ってくれて、投手を助けてくれた。難しいケースでの西川の先制打が大きかったね」と喜んだ。カード勝ち越しを決めてもマジックは点灯しなかったが、その日は確実に近づいている。