日本ハムはオリックスに連敗し、借金が今季ワーストの29にふくれあがった。3度目の先発となった上原健太投手(23)は勝負どころで制球を乱し、5回5失点で3敗目。打線は4回に2点を返したが及ばなかった。本拠地・札幌ドームで迎えた夏休み中の週末2連戦だったが勝利を飾れず、栗山英樹監督(56)は「申し訳ないです」と陳謝した。

 試合が終わると、帽子を脱いで一礼した栗山監督は「これだけ2日間(スタンドに観客が)入ってもらって、ファンの皆さんに申し訳ないです」と、謝罪した。5点を追う4回に2点を返すのが、精いっぱい。「今年はあれ1個(4回の反撃)で勝てないということ」と、苦しむ今季を象徴するような試合展開に、悔しさを押し殺すしかできなかった。

 期待を持って送り出している先発上原は、5回5失点で3敗目を喫した。3回2死一塁で、マレーロを追い込みながら決め球のチェンジアップを失投し、先制2ランを献上した。「決めどころ、バッティングカウントで甘く入る。勝負どころで腕が振れていない」と、肩を落とした。前回までにも実感した課題を再び露呈。試合後には映像で反省点を見つめ直し、猛省して帰路に就いた。

 栗山監督は、上原について「スタート(立ち上がり)の仕方は、これまでの経験を生かしながらという感じに見えた。逃げる姿は見られなかった」と、一定の評価を与えた。次回先発について「1度、考える」と話し、チャンスが与えられそうだ。下位に沈み、CS進出も厳しい状況で、今後も経験の少ない若手選手には出場機会が多く巡る可能性は高い。試合後にはルーキー石井一ら複数選手の降格が決定。8日からの楽天3連戦(koboパーク宮城)から、また陣容は入れ替わる。シーズンは残り46試合。目の前の試合から少しでも前に進める要素を積み上げたい。【木下大輔】