阪神伊藤隼が意地のタイムリーを放った。9回2死一、三塁で田原の外角高めのスライダーを中前に運んだ。三塁走者が生還し、スコアボードに「1」を刻んだ。「できればその前の打席ですね。そっちの方の反省が大きい」。

 そう振り返るのは7回のことだ。1死一、二塁のチャンスに代打で登場し、巨人マイコラスの前に3球三振。見せ場を作れず、虎党から大きなため息が漏れ、指揮官の期待に応えることができなかった。

 6日は決勝3ランを放つなど代打の打率が3割2分4厘。昨年はケガに泣いたが、今季は代打として存在感を放っている。0封阻止となった一打に「チーム的にも巨人的にもゼロでは違うと思う。また明日、切り替えます」。広島の独走阻止のために、バットで結果を出し続ける。