阪神福留が打って、走って逆転勝ちを呼び込んだ。3-4の9回1死一塁。カミネロの甘いスライダーを捉え、右中間へ高々と打ち上げた。「詰まったけど、いいところに落ちてくれた」と話したように打球は追い掛ける右翼手のグラブの先で弾み、フェンスに到達。全力疾走でベースを回り同点三塁打とした。

 続くロジャースの初球、浅い左犠飛に合わせてタッチアップ。ヘッドスライディングで捕手のタッチをかわして生還し、勝ち越し点をもたらした。1点ビハインドから2球でゲームをひっくり返し、「最初にスタートを切った瞬間から、三塁打の影響で足がもつれた」と笑わせた。

 7回に一時逆転されたが、土壇場で勝ち越して自力優勝の可能性が復活した。金本監督は「何か興奮してますね。私も」と笑顔。福留は「今日の試合みたいに全然諦めてないですよ」と力強く話した。