炎獅子打線が、またも火を噴いた。西武は4-4の5回2死無走者から俊足金子侑が敵失で出塁。1番秋山がカウント2-2から106キロのスローカーブを引き付け、右中間突破の適時三塁打とした。「金子が出塁してくれて、塁上で投手にプレッシャーをかけ続けてくれたおかげで安打を打てました」。投手山崎福がクイック、けん制に気を使った上、得意なカーブをボールゾーンへの誘い球に使えなくなっていた。これで11試合連続5得点以上となり、優勝した97年に並ぶ球団タイ記録となった。

 続く源田、浅村にも連続適時二塁打が飛び出した。あっという間に3点差をつけると、ダメ押し打は7回の山川。2死一、二塁から中堅フェンス直撃の適時二塁打を放った。これで7試合連続打点と絶好調だ。

 打線が全体で機能している。4回の2点は無安打、併殺崩れと失策で挙げた。主砲中村の全力疾走が生きた。勝ち越し打の秋山が言う「今年(の西武)は投手と打者が1対1で勝負していない。源田も外崎もワンバウンドなら次の塁へ行くし」。3連続長打での勝ち越し劇は、打者と走者のつながりが生きた。【斎藤直樹】

 ▼西武は8点を挙げ、7月28日ロッテ戦から11試合連続で5点以上となった。5点以上を11試合以上続けたのは04年5月24日~6月15日ダイエーの18試合以来7度目で、西武は97年8月21日~9月2日に並び2度目の球団タイ記録。今回の西武は5点しか取れなかったのが28日ロッテ戦だけで、29日ロッテ戦からは10試合連続6点以上。6点以上を10試合以上続けたのは、71年5月28日~6月13日阪急の13試合、98年7月9日~同26日横浜の10試合に次いでプロ野球史上3度目の猛打記録だ。