痛い敗戦の中、阪神大山が奮闘した。3試合ぶりの先発出場で、プロ初の猛打賞をマークした。まずは1回2死。初球、甘く入ってきたスライダーを引っ張った。鋭い打球は三塁線を抜けて左翼線へ。転々とする間に一気に二塁まで到達した。3回には中前打。7回は西村のスライダーを三塁への内野安打。いずれも変化球だったが、ルーキーらしく思いっきりよくバットを振り切った。「(ヒットが)出たのはよかったです」としながら「自分のバッティングよりもチームの勝ちにつなげていかないといけない」。チームの敗戦を悔しがった。

 この日、チームの得点シーンは2回の2点のみ。打順の巡りで大山は2回の攻撃に絡むことはできず、4打席とも走者がいないケースだった。「今日は得点に絡むことはなかったですけど、重要な場面でどうすればいいかを考えていきたい」。チャンスメーク役だけでなく、ポイントゲッターとしての役割も務めあげる覚悟だ。

 片岡打撃コーチは「積極的にいきながらも、変化球とか真っすぐも読みが合ったと思う。内容のある3本だった」と評価していた。【山川智之】