日本ハムが誇る「平成のON」の今季初アベック弾で連敗を6で止めた。14日ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で4点リードの9回、先頭の3番大谷翔平投手(23)がバックスクリーン上部の5階席部分へぶちこむ特大の4号ソロ。続く4番中田翔内野手(28)は右翼への14号ソロでダメ押しした。ともに故障や不振で苦悩のシーズンを送る中、ようやく飛び出した通算9度目のON弾。チームの7点以上は7月2日ロッテ戦以来で、久々の大勝だった。

 敵味方関係ない、誰をも魅了するアーチだった。9回先頭。大谷が別次元の放物線を描いた。ソフトバンク中田のフォークを、完璧に捉えた。中堅方向へグングン伸びた打球は、バックスクリーンのさらに上、5階席部分に飛び込んだ。推定飛距離145メートル。「フォークが多かったので、それを狙っていた。中田さんだけでなく、その前の寺原さんとかもそうだったので」。試合を通して相手バッテリーの攻め方を冷静に分析。試合の最後に、整理した思考を豪快な結果につなげてみせた。ソフトバンク・ファンも拍手喝采。球場は、この日一番の盛り上がりとなった。