オリックスのドラフト1位、山岡泰輔投手(21)が12球団のルーキー一番乗りで完封勝利を挙げた。強打の西武に9安打を許しながら自己最多140球の熱投だった。2桁奪三振、無四死球での新人完封は14年ロッテ石川に続くプロ5人目。度胸満点、明るい性格のエース候補が球団では史上初の快挙を成し遂げた。

 9回2死満塁で、山岡は10個目の三振だけを狙っていた。「一生のうち、無四球で2桁三振の完封なんて何回もできない。やれる時にやりたかった。最高の結果。うれしい」。140球目はサインに何度も首を振り、同学年の森からチェンジアップでシーズン100個目の空振り三振。捕手伊藤に抱きかかえられた。

 8回終了時で既に自己最多115球を投げていたが、福良監督に続投を直訴。前回6月のメットライフドームは8回無失点で降板していた。「今回はいってやる」と最初から完封を狙った。無四球でやり抜いた。「それが一番うれしい。やっぱり打者に向かっていく気持ちが大事」。シーズン序盤、四球で悩んだ姿はもうない。