風格すら漂った。阪神秋山が7回無失点で、メッセンジャーを上回るチーム単独トップの12勝目を手にした。毎回のように走者を許したが、直球を中心に自慢の制球力で外角低めをズバズバ。7回に2死二塁のピンチを迎えたが、代打大松をフォークで空振り三振に仕留めガッツポーズだ。この日も当たり前のように無四球でリリーフ陣にバトンをつなぎ、勝ち負けのつかない2試合をはさんで自身6連勝。リーグトップの巨人菅野に1勝差に迫った。

 もうすっかり慣れたお立ち台では「ずっとランナーを背負ってしんどい投球だったけど、粘り強く投げられた。坂本のリード通り」と、女房役を持ち上げた。

 今季の与四球数11個は両リーグの規定投球回数到達投手で最少。1試合で与える四球の数を示す与四球率は0・75と、平均で1個の四球も記録していない。安定した制球力はもちろんのこと、打者との駆け引き、ゲームの流れを読む力が驚きの数字を残せる理由だろう。

 金本監督は大黒柱メッセンジャーが離脱するなかで奮闘する秋山に対し、「何といっても、秋山。リリーフが登板過多というか、酷使されている中で、7回を投げてくれて助かった」と絶賛した。

 次回は5日からの広島3連戦(マツダスタジアム)の先発が予想される。今季登板がない首位チームとの対戦に向け「自分からスタイルを変えることはない。ストライク先行でどんどんいきたい」と冷静に語った。苦労を味わってきた8年目右腕が、チームの中心で奮闘を続ける。【桝井聡】