中日が今季最多タイの4被弾で大敗した。先発小熊が試合を壊した。制球がことごとく甘くなり、2回に坂本に3ラン。3回は大山に1発を許した。

 3回5失点で、今季3度の先発は全敗。右腕は「チームに申し訳ない。何もありません」とうなだれ、2軍再調整が濃厚になった。3番手の福も終盤に2本の柵越えを許した。

 被弾ペースが加速している。チームとして8試合連続の被弾は今季ワースト。中日は97年のナゴヤドーム開場後の20年間、被本塁打の少なさでリーグ3位以内を守ってきた。最下位だった昨年も115本で3番目の少なさだった。今季110本はリーグ4番目で「Bクラス」の危機だ。もちろん被本塁打の数がすべてではないが、手痛い1発が続いているのも事実だ。

 前日から投手コーチのベンチとブルペンの担当を交換し、友利コーチがベンチに入った。同時に2軍の朝倉投手コーチを1軍帯同するなど、来季以降に向けた模索も始まっている。

 友利コーチは小熊について「あれだけ真ん中に投げたら打たれる。逆球も高めもあって、抑えるすべがない。相手と戦うスタートラインに立っていない」と悩ましげ。森監督は「うちの全戦力を使って臨んでいるが、先発がああやったら試合にならない」とピシャリと言った。【柏原誠】