日本ハムが来季を見据えて先発陣の「覇権奪回ローテ」を編成する。今日5日楽天戦(富山)に備え、4日に鉄路で現地入りした栗山英樹監督(56)は、残り26試合となったペナントレースへ向けて「やるべきことをやる」と、あらためて明言。先発ローテーションについて「残り試合と、試合の有りようを考えて投げてもらいたい選手や、やらなきゃいけないこともある。ローテーション通りにいかないかもしれない」と、さまざまな投手を登用する考えを明かした。

 指揮官は今後の先発候補となる名前も、具体的に挙げた。「堀、上原、斎藤、高良、吉田…。みんな良くなっている。これだけじゃないけどね」と、話した。斎藤と上原以外は1軍未勝利。堀と高良のルーキー2人は1軍未先発だが、成長を促進させる経験を積ませたい面々だ。

 前日3日にプロ初先発し好投を見せた石川直についても「他のピッチャーとの兼ね合いもある。いろいろ考えます」と、次回登板日を現段階では保留した。今日5日に先発する上沢や有原、高梨、加藤ら現在の先発ローテ組の動向なども踏まえながら、数多くいる“来季先発ローテ予備軍”をできる限り1軍マウンドへ上げて、来季への下地をつくるつもりだ。

 今季、リーグ連覇を逃した一因が先発陣の不振だった。野手陣も若手を登用し始めている栗山監督は「なるべく来年につながるように」と力を込める。CS進出は厳しい状態だが、チームに消化試合はない。【木下大輔】