扇の要が3枚も! DeNAバッテリーが3試合連続の無失点リレーを決めた。注目は捕手。3日は高城俊人(24)、5日は嶺井博希(26)、この日は戸柱恭孝(27)と、3日続けて違う捕手がマスクをかぶった。異なる3捕手での3連続無失点リレーは球団史上初めて。2リーグ制以降でも、63年阪神以来となる価値ある記録を樹立した。防御は最大の攻撃なり。延長11回に宮崎敏郎内野手(28)のサヨナラ本塁打で3連勝を収めた。

 高いレベルで3枚の捕手をそろえる-。DeNAの挑戦には、ラミレス監督の哲学が反映されている。「現役時代、グラウンド上の誰よりもキャッチャーを勉強し、分析していた。自分が一番キャッチャーを知っていた」。捕手の傾向を把握し、配球の読み筋を立てて仕留め、強打者へと上り詰めた自負がある。チームを率いる立場となり、経験を逆手に取り、武器にしようと考えた。

 「毎日、同じキャッチャーがマスクをかぶることは、もちろんメリットがある。でも1人のパターンに慣れて、対応される面もある。三者三様なら、相手が慣れることができないメリットがある」

 高城、嶺井、戸柱。持ち味をよどみなく挙げた。「高城は浜口のフォーク、チェンジアップを止める。嶺井はスローイングが速い。戸柱は、与えた情報をモノにする能力が高い…今日は戸柱でいく」。与える情報も自分の経験をよりどころとした。「特に外国人。『こうすれば苦手』というアイデアが浮かぶんだ」。