ヤクルト打線にあって、1発のあるバレンティンとリベロ。徹底したリードで封じ込めた。30本にリーチをかけ、本塁打王も見えているバレンティンには、ボールを大きく散らして振らせた。リーチの長いリベロは内角高めのつり球を多投。ともに2戦無安打と眠らせた。

 簡単に3捕手が並び立つわけがない。「光山サンが導いてくれている。だから3枚のパターンを持てる」と、バッテリーコーチに感謝した。3捕手と光山コーチはナイター前の午前11時すぎにグラウンドに出て、遠投で風を確認しながら肩を作り、盗塁阻止とワンバウンドの特訓をし、フライを捕球して締める。1時間以上の地道な練習を、1日も欠かしたことがない。

 2年前の123試合終了時点で、暴投と捕逸の合計は70個あった。継続は力で今季は45個。派手なサヨナラがお家芸になったが、防御力にこそDeNAがAクラスにどっしりと居座る理由がある。【宮下敬至】

 ▼DeNAが3日巨人戦から3試合連続完封勝ち。DeNAの3試合以上連続完封勝利は01年6月5~10日以来で16年ぶり8度目。またこの3戦で先発した捕手は、3日高城、5日嶺井、6日戸柱。3試合とも異なる先発捕手で連続完封したケースは、2リーグ制後では63年8月8~10日阪神(戸梶、辻佳、福塚)に次いで54年ぶり2度目。