ソフトバンクが2年ぶりにリーグ王者の座を奪回した。パ・リーグ18度目、1リーグ時代を含めると20度目のリーグVとなった。9月16日のリーグVは、15年に自身が記録したパ・リーグ最速記録を更新した。工藤公康監督(54)のコメントで今季の戦いぶりを振り返る。

 

◆「村松コーチがいい判断だった」

<ソフトバンク3-1ロッテ>◇3月31日◇ヤフオクドーム

 就任3年目で開幕初白星を手にしたソフトバンク工藤公康監督のコメント。

 「うれしい。今年は何とか開幕を勝ちたい部分があった」。

 先制を許した直後の7回に松田の適時打で同点とすると、続く8回に本多のタイムリー、柳田の犠飛でダメを押した。

 「普段なら止めるところだが、村松コーチがいい判断だった。ファインプレー」。

 1日に入団会見を行う川崎について。

 「どういう状態かを見てから。試合勘もあるし、向こうの投手とも違うし、上(1軍)との兼ね合いもある」。

 

◆「さすが4番という仕事をしてくれた」

<ソフトバンク5-3ロッテ>◇4月2日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクは3年ぶりの開幕3連勝。内川が2回には先制1号ソロ、7回には決勝の勝ち越し二塁打を放つなど、3打点の活躍。工藤公康監督のコメント。

 「さすが4番という仕事をしてくれた。あそこ(7回)での集中力はさすが」。

 

◆「ミヤ! そう、それだよ」

 ソフトバンク工藤公康監督が、今宮相手に40分、打撃投手を務めた。

 「ミヤ(今宮)! そう、それだよ。下から下から打つことで、見極めもできるし変化球にも対応できる」。

 

◆「選手にも温かい言葉をかけてくれる」

<オリックス1-3ソフトバンク>◇4月28日◇京セラドーム大阪

 6年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンク川崎が、初安打でチームに勝利を運んだ。工藤公康監督のコメント。

 「非常にベンチも明るくて、選手にも温かい言葉をかけてくれるし、気遣いをしてくれるので助かります」。

 

◆「打ってくれてありがとうございます」

<ロッテ2-3ソフトバンク>◇5月5日◇ZOZOマリン

  ソフトバンクが今季初の5連勝。工藤公康監督の54歳誕生日を勝利で祝った。

 試合前、関係者からケーキで祝福され「昨日(4日)デスパイネに、明日(5日)誕生日だよと言うと本塁打(6号2ラン)を打ってくれた。今日も打ってくれるとうれしいな」。

 2点を追う9回、デスパイネが同点7号2ラン。さらに上林が勝ち越し6号ソロを放った。

 「打ってくれてありがとうございます。本塁打の力を今日は改めて感じる」。

 試合後、先発中田からウイニングボールをプレゼントされた。

 「持って帰ります。上林、デスパイネ、中田にサインしてもらおう」。

 

◆「いくつ三振を取るんだろう」

<ソフトバンク2-1オリックス>◇5月9日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク千賀が8回1失点の好投で、リーグトップタイの5勝目を5連勝で挙げた。工藤公康監督のコメント。

 「今日は見たまんま。僕らもいくつ三振を取るんだろうと思って見ていた」。

 

◆「九州は1つという思いを忘れない」

 ソフトバンク工藤公康監督は熊本県庁と熊本市役所を訪れ、監督個人の200万円を含む義援金約333万円を手渡した。

 「九州は1つという思いを忘れないように。ホークスは(地震を)風化させないように頑張っていく」。

 選手がこの日、小学校を訪問したことには「選手たちが声を上げてくれた。すごくうれしく思う」。

 

◆「横浜スタジアムの本塁打を思い出した」

<オリックス3-6ソフトバンク>◇5月17日◇京セラドーム大阪

 ソフトバンク柳田が推定140メートルの特大先制弾を放ち、チームの連敗を2で止めた。工藤公康監督のコメント。

 「2年前の横浜スタジアムの(電光掲示板を破壊した)本塁打を思い出した。先制できたのが何より大きかった」。

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◆「自分で投げて勝った200勝じゃない」

<ソフトバンク6-1ロッテ>◇5月23日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク工藤公康監督が就任3年目で通算200勝となった。

 「自分で投げて勝った200勝じゃない。みんなのおかげ。今年はみんな一丸になって勝つ。また明日からひとつひとつ勝てるように頑張ります」。

 東浜について。

 「昨年は投げることに一生懸命だったが、投球にメリハリができるようになった」。

 首位楽天とは3ゲーム差。

 「みんな一丸になって勝つ。また明日からひとつひとつ勝てるように頑張ります」。

 

◆「上林、甲斐は期待以上の働き」

<日本ハム1-6ソフトバンク>◇5月28日◇札幌ドーム

 背中の張りのため登板回避していたソフトバンク千賀が8回1失点に抑えて6連勝を飾った。工藤公康監督のコメント。

 「変な張りもなく、無事投げられることができてよかった。内容もよかった」。

 上林が19試合ぶりの7号3ラン。崩されながらも低めの143キロのカットボールを右中間スタンド中段まで運んだ。

 「相手は外野に打たせたくないと低めに投げてくるが、彼にとっての(得意)ゾーンに入ってくる」。

 交流戦前までの戦いを総括して「けが人がいたりした中で、投手も野手もよくやっている。上林、甲斐は期待以上の働きをしてくれている」。

 

◆「盆と正月が来た感じ」

<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク4-1ヤクルト>◇6月7日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク石川が、プロ初先発初勝利を挙げた前回登板から2連勝を飾った。工藤公康監督のコメント。

 「石川君も松本裕君も(若手が先発陣に入り白星を挙げ)私にとって盆と正月が来た感じにうれしいです。(石川は)1発ではとらえられない球の速さと大きなスライダーがある」。

 

◆「野球の神様は助けてくれるよね」

<ソフトバンク7-6西武>◇6月25日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク福田が1点を追う9回2死一塁で逆転サヨナラ2ランを放った。工藤公康監督のコメント。

 「あそこで打てるなんて本当にすごい。一生懸命やっていると野球の神様は助けてくれるよね」。

 

◆「予想していない。まさかとは思った」

<楽天4-5ソフトバンク>◇7月2日◇Koboパーク宮城

 ソフトバンクが楽天の守護神松井裕を攻略して2連勝で貯金を今季最多の22とした。工藤公康監督のコメント。

 8回、1点差に詰め寄り岸を引きずり降ろした。すると楽天は抑えの切り札松井裕を送り込んできた。「予想していない。まさかとは思った」。

 「抑えのエースを打つことができたのはチームの自信になる」。

 この3連戦はすべて1点差で2勝1敗と勝ち越した。「厳しい試合を乗り切っていくと力になる。この3試合、いい戦いができた」。

 

◆「ただただ関心して『任せたよ』と」

<ソフトバンク2-1ロッテ>◇7月21日◇ヤフオクドーム

 パ・リーグ新となる4年連続30セーブを挙げたソフトバンクの守護神サファテについて工藤公康監督のコメント。

 「彼の名前を告げた瞬間から安心して見ていられる。いつも変わらない投球ができるのはすごい。1球1球魂を込めて投げている姿を、ただただ関心して『任せたよ』と見ています」。

 柳田が右膝痛のため欠場した。

 「明日(22日)は明日の感じを見てから。札幌で自打球を右膝に当てて、炎症がずっと残っている」。

 

◆「次かその次に100の千賀が見られる」

<ソフトバンク4-0日本ハム>◇7月29日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク千賀が8回2安打無失点で9勝目を挙げた。工藤公康監督のコメント。

 「フォームの修正もだんだんうまくいっている。まだいい時を考えれば、100ではない。次かその次に100の千賀が見られると思う」と評価。

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◆「西武のすばらしい仲間」

<ソフトバンク3-2日本ハム>◇8月13日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクは松田とデスパイネのアベック弾で競り勝ち4連勝。工藤公康監督のコメント。

 「初回の3点が大きかった。すばらしい本塁打になった」。

 「まだ試合は残っている。(今は)いい試合ができているので、頑張りたい」。

 ロッテ伊東監督が今季限りでユニホームを脱ぐことを明かしたことに「突然のことで残念。西武のすばらしい仲間が監督になられて、野球界に尽くされた。(来季以降)またユニホームを着られることもあると思うので、僕も楽しみに待っていたい」。

 

◆「すばらしい1000勝」

<ソフトバンク5-3オリックス>◇8月15日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクが両リーグ一番乗りの70勝で、首位に返り咲いた。工藤公康監督のコメント。

 「モイネロが当たっている1番(T-岡田)、2番(吉田正)をしっかり抑えてくれた。岩崎も本塁打も長打もダメな場面でよく低めに球を集めてくれた。サファテも含めて3人がよく投げてくれた」。

 05年にソフトバンクになって通算1000勝目の白星を記録した。

 「歴代の監督、選手、コーチ、スタッフみんなの努力がこの1000勝につながったと思う。すばらしい1000勝。その中に私がいられてありがたい」。

 

◆「MVPはリリーフ陣だね」

 ソフトバンクは現在、優勝マジック12。今日5日から敵地でオリックス戦に臨む。工藤公康監督のコメント。

 「(ここまでの)MVPはリリーフ陣だね。残り12個勝つつもりで、1つ1つ減らしていきたい」。

 

◆「頼もしい。たいしたもの」

<ロッテ3-6ソフトバンク>◇9月10日◇ZOZOマリン

 ソフトバンクが今季初、工藤公康監督就任後では初の9連勝で優勝マジックを「5」とした。工藤監督のコメント。

 「(9連勝は)頼もしい。たいしたもの」。

 

◆「リーグ優勝を昨年できずにCSで負けて1年半弱、このことを思って1年やってきました」

<西武3-7ソフトバンク>◇16日◇メットライフドーム

  ソフトバンクが2年ぶりにリーグ王者の座を奪回した。パ・リーグ18度目、1リーグ時代を含めると20度目のリーグVとなった。9月16日のリーグVは、15年に自身が記録したパ・リーグ最速記録を更新。工藤監督のコメント。

「今は正直言ってホッとしています。リーグ優勝を昨年できずにCSで負けて1年半弱、このことを思って1年やってきました」と涙ぐむ